自立をめざして~仕事に就く~12月相談レポート

ある男性(Aさん)から、「40代に入り、仕事に就けず困っている」というご相談がありました。詳しくお聞きしていくと、大学時代にアルバイトをした経験はあるものの、それ以降は「援助を受けて生活してきた」ため、仕事に就いたことが無かったといいます。
詳しく尋ねると、大学時代にアルバイト先で知り合った当時40代の既婚女性と恋愛関係になり、現在に至るまで計3,000万円以上の生活援助を受けてきたとのことです。そのため、大学卒業後も一度も就職した事がなく、短期でアルバイトをしても小遣い稼ぎ程度で、将来への焦りとは無縁だったそうです。Aさんが30代に入った頃、相手女性からのアドバイスもあり、徐々に将来のことを考えはじめたそうです。そして、女性から言われるがままに「社会保険労務士」の国家資格を取るため、予備校に4年間通ったといいます。学費は全て女性が援助してくれたそうです。しかし今回、「5年間受け続けた国家試験に落ちたこと」、「20年来にわたり援助してくれた女性も既に60代になり、『もうこれ以上は…』と今後の援助を断られたこと」から、Aさんは初めて危機感を感じ相談に訪れたのでした。

お話を伺う中で自立するまでの難しさを感じたのは、Aさんは就活をする以前に「○○の仕事は大変そうだから無理…」と、あらゆる職業の欠点ばかりを列挙していたことです。さらに、「過去のバイト先では、上司から注意されたことが気に食わなくて辞めた」と話していたことです。新しい環境に飛び込むには、チャレンジする気持ちや忍耐力も必要になります。それ以降は、目的や達成感など、人によっても異なります。Aさんには、まずハローワークへ行き、「履歴書の書き方指導」「職業相談(適職相談など)」を受け、就活へ向けた具体的な準備を始めることを助言しました。もう一つ大切なことは、自分が自立するまでのリミットを決めておくこと。そして、「あきらめないこと」です。「何もできない」自分から一歩踏み出すことで、人間的にも成長し、必要な自尊心がついてくることもお伝えしました。

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