8 月は、仕事に関わる問題の中でも歌舞伎町という土地柄らしい、元ホストをしていた相談者にか
かわる案件が目立ちました。中でも、ホストクラブに在籍中、先輩ホストの顧客をめぐり「(顧客
を)取った・取られた」というトラブルに発展するケースが多く見受けられました。
ある男性は店側から、「罰金 80 万円を店に払って寮からも出て行け」と命じられたそうです。急
なことでしたが、男性は店側から提示されたペナルティに応じ、80 万円の「罰金」を支払い、挙
句の果てには「私物も全て置いて行け」という指示にも素直に従ってきたそうです。
男性は身一つで寮を出て行くことになり、1 週間ほどはマンガ喫茶やネットカフェを転々としてい
たそうですが、所持金が底をついたところで駆け込み寺へとやってきました。
男性と面談したうえで今後の展望を聞いたところ、「とにかくすぐにでも働いて稼ぎたい。働ける
ならどんな仕事でもいい。」との意気込みがありました。
また、男性は「腕など外から見える場所にタトゥーが入っているので、普通の職場で受け入れても
らえない」と悩んでいましたが、幸運にもその日のうちに住み込みでの仕事が無事に決まりました。
それからしばらく経ち、「慣れないことだらけで仕事は大変だけど、順調にやっています。」との報
告がありました。
生きていれば、理不尽で不本意な現状を受け入れざるを得ないこともありますが、どんな問題から
も学ぶヒントがあります。ご相談者本人の中に、「なんとか生き抜いていく」という「生きる力」
さえあれば、駆け込み寺など第三者からの「少しの後押し」で苦境から這い上がり、生き直すこと
も場合によっては十分可能だということを考えさせられた事例でした。
仕事に関わる問題|2016年8月の相談

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