最近、大学生の娘を持つ 50 代の親御さんから、「20 代の娘が、大学の夏休み中に家出したまま戻って来ない」というご相談がありました。
「娘が家出してしばらく経った頃、娘宛てに一通の内容証明が届いたので差出人を見ると、歌舞伎町に実在するホストクラブだった。ホストクラブで娘が飲食したという合計 150 万円の督促通知。期日までに支払わないと法的措置をとると書かれていて、明細も同封されていた」ということでした。さらに、「身に覚えのない差出人から娘宛てに封書が届いた。差出人住所をネットで調べると、歌舞伎町にある風俗店だった。以前からそういうお店で働いている様子も垣間見えたが、真実を知るのが怖くて本人に確認できない」と語りました。
その後、この親御さんは「警察へ行って娘の捜索願を出そうとしたが、『既に娘さん本人から捜索願不受理届を出されている』と断られた。高校までの娘は優等生で良い子だったのに、大学で出来た友人の誘いに乗せられ、通学途中の新宿でホスト通いをするようになってしまった」と言って、再度相談に訪れました。さらに後日、親御さんが調査会社に依頼して調べた結果、娘さんが歌舞伎町の人気ホストに入れ込み、娘さん名義で借りたアパートでホストと半同棲していることが分かりました。ホストという職業柄、客の女性と泊ることがあっても営業の一部と考えられますが、この娘さんはホストとの色恋営業と自分が置かれた現実を見極められなくなり、大学4年を目前に、長期無断欠席と学費滞納により除籍となりました。このように恋愛感情が絡んでいる場合、そして既に成人している娘さんの目が覚めない限りは、周囲がどんなに説得しても娘さんが戻ってくることは難しいかもしれません。しかし、娘さんが利用した「ホストクラブの飲食代」を親御さんが支払う義務はないため、調査会社で調べた住所をもとに請求先を変更し、娘さん自身が支払うように手続きすることを提案しました。
この他にも、ホストクラブで作った借金を返済するために、客の女性がホストクラブ側から風俗店へと売買される…という話も実際に聞くことがあります。新宿・歌舞伎町という土地柄、駆け込み寺に舞い込んでくる相談の中から、世の中の暗い面や歪みを目の当たりにすることが多々あります。
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